【FF14】「スタンス」って結局なに? タンクスタンスの意味と消えたスタンスの歴史

雑談
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FF14でタンクをプレイしていると、「スタンスを入れる」「タンクスタンスを切る」といった言葉を当たり前のように使います。現在なら、ナイトの「アイアンウィル」、戦士の「ディフェンダー」、暗黒騎士の「グリットスタンス」、ガンブレイカーの「ロイヤルガード」が、いわゆるタンクスタンスです。

ところが、改めて公式のジョブガイドを見てみると少し不思議なことに気づきます。各アビリティには敵視を大きく上昇させる効果が書かれているものの、「これらをタンクスタンスと呼ぶ」といった用語の定義は見当たりません。では「タンクスタンス」はプレイヤーが勝手に呼び始めた俗称なのでしょうか。

気になったので、過去の公式資料まで遡って調べてみました。

結論からいうと、「スタンス」「タンクスタンス」は公式でも実際に使われてきた言葉です。 そしてその歴史を追っていくと、現在のタンクスタンスは、かつてFF14のさまざまなジョブに存在していた「戦闘状態を切り替える仕組み」の流れを汲んでいることが見えてきます。

現在の「タンクスタンス」とは?

現在のタンク4ジョブには、それぞれ次のアビリティがあります。

ジョブバトルアクションいわゆるタンクスタンス
ナイトアイアンウィル
戦士ディフェンダー
暗黒騎士グリットスタンス
ガンブレイカーロイヤルガード

たとえば現在のナイトの「アイアンウィル」には、「戦闘中の敵から自身に向けられる敵視を非常に大きく上昇させる」「再使用で解除する」「効果時間:永続」という効果が設定されています。現在のジョブガイドではこれを「タンクスタンス」というアクションカテゴリには分類していませんが、仕組みとしてはON/OFFできる永続的な敵視上昇状態です。

では「タンクスタンス」という呼び方自体は非公式なのかというと、そうではありません。2019年の第51回FFXIVプロデューサーレターLIVE(PLL)の公式まとめでは、パッチ5.0でのタンク調整について「タンクスタンスの仕様変更により、MT時は常にONにするというスタイルになると思います」と説明されています。つまり、少なくとも公式自身が「タンクスタンス」という言葉を使っています。

昔のタンクには「攻撃スタンス」と「守備スタンス」があった

現在のタンクスタンスは、基本的には「自分が敵視を大きく稼ぐ状態になるか」を切り替える仕組みです。しかし昔のFF14では、スタンスという言葉がもう少し広い意味を持っていました。

たとえばナイトには「忠義の剣」と「忠義の盾」、戦士には「デストロイヤー」と「ディフェンダー」が存在し、攻撃寄り・防御寄りの状態を使い分けていました。そしてこれはプレイヤー側だけの呼び方ではありません。2016年の第27回PLL公式まとめでは、スクウェア・エニックス自身が「TANKロール3ジョブの攻撃/守備スタンス時の値」と表現しています。

つまり当時のタンクにおけるスタンスは、現在のような単純な敵視スイッチではなく、「どの戦闘状態で戦うかを選択する仕組み」という意味合いがかなり強かったわけです。

この仕組みはパッチ5.0「漆黒のヴィランズ」で大きく変わります。第51回PLLでは「タンクロール全般に関して、攻撃スタンスがなくなります」と明言され、戦士の「デストロイヤー」やナイトの「忠義の剣」の削除も説明されています。同時にタンクスタンスは「MT時は常にON」という現在につながる設計へ変更されました。

大まかに整理すると、昔の「攻撃スタンス ⇔ 守備スタンス」という選択から、現在の「通常状態 ⇔ 敵視上昇状態」というシンプルな仕組みへ変化したと考えると分かりやすいでしょう。

「スタンス」はタンクだけのものではなかった

ここまでなら「昔のタンクシステムの名前が残っている」という話なのですが、過去のFF14を調べると、スタンスという考え方はタンクだけに使われていたわけではありません。

その代表格が、ヒーラーに存在した「クルセードスタンス」です。

ヒーラーにあった「クルセードスタンス」

旧FF14をプレイしていた人には懐かしい名前かもしれません。かつてヒーラーには「クルセードスタンス」があり、攻撃するときと回復するときで状態を切り替えて戦う必要がありました。

この仕組みが大きく変わったのがパッチ4.0「紅蓮のリベレーター」です。第36回PLLで公式は、ヒーラーの攻撃魔法威力をINTではなくMND基準へ変更すると説明し、「イメージとしては、常時『クルセードスタンス』状態になっていると考えていただいて大丈夫です」としています。さらにクルセードスタンス自体は一定時間与ダメージが上昇するロールアクションへ変更され、「再使用によってスタンスを切り替える必要がなくなります」と説明されました。

この説明は「スタンスとは何なのか」を考えるうえで非常に重要です。単純に攻撃力が上がる効果をスタンスと呼んでいたのではなく、ある状態と別の状態をプレイヤー自身が切り替えることが、スタンスという概念の重要な特徴だったことが読み取れます。

占星術師にも「スタンス」があった

占星術師にも、かつて「ダイアーナルセクト」と「ノクターナルセクト」が存在しました。大まかにはダイアーナルセクトが継続回復、ノクターナルセクトがバリアに関係する状態で、選択したセクトによってアスペクト・ベネフィクなどの性質が変化していました。実際に3.x当時の公式パッチノートでも、それぞれのセクトによって継続回復やバリアの効果が変わることが確認できます。

こちらも公式が明確に「スタンス」として扱っています。2015年の第23回PLLでは「スタンスを切り替える占星術師の特徴」という表現が使われ、2019年の第51回PLLでも「双方のスタンスも調整し、一時的に両スタンスの効果を発揮することもできる」と説明されています。

つまり、ダイアーナルセクト/ノクターナルセクトについては、「スタンスっぽい仕組み」なのではなく、公式自身がスタンスと呼んでいたと考えて問題ありません。

モンクの「構え」はスタンスだったのか?

昔のモンクには「紅蓮の構え」「疾風の構え」「金剛の構え」という複数の構えがありました。新生時代の公式資料にもこれらのアクションが確認でき、5.0直前の第51回PLLでも「疾風の構え」時に疾風迅雷IVが使えるようになると説明されています。

仕組みだけを見ると、これはかなりスタンスに似ています。選択した構えによってキャラクターの戦闘特性が変わり、状況に応じて切り替えて使用するからです。

ただし、ここは注意が必要です。今回確認した公式資料では、タンクや占星術師のようにこれらを明確に「モンクのスタンス」と総称した一次資料は確認できませんでした。公式上の呼称は基本的に「構え」です。

したがって、モンクについては「公式のスタンスだった」と断定するより、FF14に存在したスタンスと非常によく似たモード切替型の仕組みと考えるほうが正確でしょう。

吟遊詩人の「旅神のメヌエット」もスタンスに近かった

さらに面白いのが、蒼天のイシュガルド時代の吟遊詩人です。当時追加された「旅神のメヌエット」は、現在の戦歌としてのメヌエットとはかなり性質が異なっていました。

第21回PLLでは、旅神のメヌエットが有効な間は「チャージして弓を撃つ状態」になり、オートアタックや移動しながらの攻撃ができなくなる代わりにDPSが上昇すると説明されています。公式自身が「足を止めて高火力で攻撃する際に使用するイメージ」と説明しており、通常の移動射撃型から固定砲台型へ戦い方そのものを切り替える仕組みでした。

さらに第23回PLLでは、旅神のメヌエットが当初「クルセードスタンスのようにスムーズに切り替えることができなかった」ため調整したと説明され、「どのタイミングで『旅神のメヌエット』を切り替えればDPSが上がるか」という表現も使われています。

公式がこれを「吟遊詩人のスタンス」というカテゴリに分類していたわけではありません。そのため厳密には「歌」ですが、クルセードスタンスと比較して説明されるほど、スタンスに近い切替型システムだったことは確かです。

ちなみに同時期の機工士には、旅神のメヌエットとよく似た位置付けの「ガウスバレル」も存在しました。3.01では旅神のメヌエットとガウスバレルが並んで調整され、どちらも与ダメージ上昇や切り替えに関する変更を受けています。

では、FF14における「スタンス」とは何なのか?

ここまで調べても、公式に「スタンスとは○○である」という辞書的な定義は確認できませんでした。したがって、ここからは過去の公式用例から考えた整理になります。

FF14におけるスタンスとは、「任意に切り替えることで特定の戦闘状態へ移行し、その状態を維持しながら戦闘特性や戦い方を変化させる仕組み」と考えると、かなり綺麗に説明できます。

旧タンクなら「攻撃 ⇔ 防御」、クルセードスタンスなら「通常 ⇔ 攻撃寄り」、占星術師なら「継続回復寄り ⇔ バリア寄り」というように、プレイヤー自身が「今はどの状態で戦うのか」を選択していました。旅神のメヌエットやモンクの構えも、公式上の分類こそ異なりますが、この「戦闘モードを切り替える」という発想にかなり近い仕組みです。

これは単に「20秒間、与ダメージが上昇する」といった時限バフとは少し性質が異なります。実際、クルセードスタンスが4.0で時限バフへ変更されたとき、公式が「スタンスを切り替える必要がなくなります」と説明していることも、この考え方とよく一致します。

現在の「タンクスタンス」は昔のFF14を残す言葉なのかもしれない

こうして振り返ると、昔のFF14には現在よりも「戦闘状態を切り替えて戦う」仕組みが多く存在していたことが分かります。その後、アップデートを重ねながら多くの仕組みが整理され、現在のバトルシステムへと変化してきました。

現在でも日常的に「スタンス」という名前で語られている代表的な存在がタンクスタンスです。ただし、現在のタンクスタンスは昔の攻撃/守備スタンスのように戦闘スタイルそのものを選択するものではなく、基本的には「敵視を大きく稼ぐ状態にするか」を切り替える役割設定に近くなっています。公式が5.0の変更時に「MT時は常にON」と説明していたことからも、この違いが分かります。

そう考えると「タンクスタンス」という言葉は、現在のシステムを説明する用語であると同時に、かつてFF14に多く存在した「スタンス」という戦闘設計の名残を今に伝えている言葉、と見ることもできそうです。

まとめ

普段何気なく使っている「スタンス」という言葉ですが、調べてみるとFF14のバトルシステムの歴史につながっていました。

現在のナイト「アイアンウィル」、戦士「ディフェンダー」、暗黒騎士「グリットスタンス」、ガンブレイカー「ロイヤルガード」は、一般にタンクスタンスと呼ばれています。そして「タンクスタンス」は単なるプレイヤー間の俗称ではなく、公式PLLでも実際に使用されている呼び方です。

一方、過去のFF14では公式が「攻撃/守備スタンス」と呼んだタンクの切替システム、クルセードスタンス、占星術師のダイアーナル/ノクターナルというスタンスが存在し、それ以外にもモンクの「構え」や旧「旅神のメヌエット」のような、戦闘モードを切り替える仕組みがありました。

現在の公式ジョブガイドだけを見ると「そもそも、なぜこれをスタンスと呼ぶんだろう?」と思ってしまいます。しかし過去まで遡ると、その言葉が使われている理由がかなり見えてきます。「タンクスタンス」という何気ない言葉そのものが、FF14のバトルシステムの歴史を残しているのかもしれません。

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